『スノーマン』で有名な作者レイモンド・ブリッグスの絵本です。
『スノーマン』の心温まるストーリーとは異なり、こちらはイギリスらしいユーモアあふれる名作絵本です。
『Father Christmas』は、『さむがりやのサンタ』の英語版(原作)の絵本です。
日本語訳版の『さむがりやのサンタ』を読んだことがある方はご存知かもしれませんが、
『Father Christmas』に出てくるサンタは、読者が期待するようなほのぼのした陽気なサンタではなく、働き者で少し気難しいサンタです。
この記事では、『Father Christmas』の基本情報、レビューと豆知識、この絵本で学べるフレーズを紹介します。
基本情報
『Father Christmas』の基本情報は以下の通りです。
- タイトル: Father Christmas
- 著者・イラスト: レイモンド・ブリッグズ
- 出版年: 1973年
- ジャンル: 絵本/マンガ風
- 対象年齢: 2〜5歳
レビューと豆知識
『Father Christmas』の個人的レビュー
『Father Christmas』は、可愛らしくシンプルでありながら奥深さも感じられる絵本です。
一般的な優しくて陽気なサンタとは異なり、この本に出てくるサンタは気難しくも人間味あふれています。
- 寒さに文句を言う
- 天気を心配する
- 夜の仕事に出かける前に温かい紅茶を求める
…そんな私たちと同じような日常を過ごすサンタです。
イラストは柔らかく表情豊かで、サンタのクリスマス・イブをユーモアたっぷりに描いています。文字は少ないものの、絵のコマが細かいため、わが子が2〜3歳の頃はまだ内容をつかみづらい様子でした。そのため当時は、場面を言葉で補いながら読み進めていました。
この絵本のユーモアをしっかり楽しめるようになるのは、5〜7歳くらいからだと思います。実際に、わが子が6歳のときに読み聞かせた際は、くすくす笑いながら夢中になっていました。漫画のようなコマ割りで感情の流れが追いやすく、セリフも短くわかりやすいので、子どもにも理解しやすい構成になっています。
豆知識 ー作者の父の影響が息づく、働き者のサンタ像ー
作者のブリッグズは、サンタをとても庶民的な 働く人 として描いています。
その背景には、寒い早朝から「ミルクマン」として牛乳配達に出かけていた作者の父親の姿があるそうです。
(当時のイギリスでは、ミルクマンが毎朝家庭に牛乳を届ける習慣がありました。)
サンタの少し不機嫌なキャラクターも、ユーモアを交えつついつも文句を言っていたブリッグスの父親がモデルになっているそうです。
そうした影響からか、サンタが暮らす家にはどこか1930年代のイギリスらしい空気が漂っています。
たとえば、ぜんまい式の目覚まし時計や、アンテナが乗った昔ながらのテレビなど、時代を感じる描写が随所に登場します。(Raymond Briggs / Nicolette Jones著 『Blooming Books』より)
親としては、こうしたレトロなディテールを探しながら読むのも、この絵本のちょっとした楽しみになるかもしれません。

学べるフレーズ
この絵本に出てくるフレーズの中でよく使うフレーズ、わかりづらかったものをまとめました。
Bloomingは私は個人的には聞いたことがありませんでした。
『Father Christmas』の役立つ英語表現
| 英語表現 | 日本語訳 | 説明 |
|---|---|---|
| better than nothing | ないよりはまし | 何もないよりは少しでもある方がいい |
| Blooming … | まったく… / やれやれ… / すごく… | 軽い強調表現。怒ったり驚いたりする時にユーモラスに使う |
| That’s more like it. | これでいいんだよ | 期待通りの状況になったときに使う表現 |
| Nothing like a good bath. | やっぱりお風呂は最高だね | 良いお風呂に勝るものはないという意味 |
| Rain now! What next? | 今度は雨か!次は何だ? | 困ったことが続いた時のため息混じりの表現 |
さいごに
『Father Christmas』は、子ども向けの絵本ですが、英語を学ぶ小学生や大人にも十分楽しめます。
普通のクリスマス絵本とは異なる1冊を探しているなら、このちょっと気難しいサンタを手に取ってみてください。

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