イギリスの人気絵本で英語を学ぼう|年齢別おすすめ・親子読み聞かせ

イギリスの英語絵本が並んでいる写真。

子どもに英語を楽しく学んでほしいけれど、どんな絵本を選べばいいか迷っていませんか?日本に住んでいると、「現地の子どもたちが実際にどんな絵本を読んでいるのか、なかなか知る機会がないかもしれません。

イギリス絵本というと、ピーターラビットやくまのプーさんを思い浮かべる方も多いかもしれません。でも、イギリスの現地の子どもたちは、それだけでなく、もっとたくさんの魅力的な絵本に日常的に触れています。リズミカルでユーモアあふれる文章、色彩豊かで想像力を刺激するイラスト、そして子どもが自然に英語の言葉や表現に親しめる工夫がいっぱいです。

この記事では、イギリスの子どもたちに人気の絵本を年齢別に紹介。日本に住んでいても、親子で楽しみながら英語に触れられる一冊がきっと見つかります。

目次

0~2歳:赤ちゃん向け絵本

小さな手でも持ちやすく、集中力が短くても楽しめる本。繰り返しの表現が多く、言葉を学び始める子どもに最適です。

Each Peach Pear Plum (もものき なしのき プラムのき)

出版年
1978年

作者
Janet & Allan Ahlberg(ジャネット&アラン・アールバーグ)

作者について
ジャネット&アラン・アールバーグ夫妻は、イギリスでとても有名な絵本作家です。アランのイラストは細部まで魅力的で、ジャネットの文章はリズミカルで温かく、ユーモアにあふれています。二人はケイト・グリーナウェイ賞(Kate Greenaway Medal)を受賞しており、彼らの作品は時代を超えて愛され続けています。

おすすめポイント
「I spy(アイスパイ、探し物ゲーム)」風の絵本で、ページごとにおとぎ話のキャラクターを探します。リズミカルな文章で読み聞かせが楽しく、観察力と語彙力の習得にも最適です。

Peepo! (なにみてる?)

出版年
1981年

作者
Janet & Allan Ahlberg(ジャネット&アラン・アールバーグ)

作者について
先ほどと同じアールバーグ夫妻の作品です。

おすすめポイント:
赤ちゃんが目覚めから寝るまでの一日を、楽しいサプライズとともに描かれています。身近な言葉や表現を覚えることができます。

Ouchi Eigo Lab

0歳児には少し長いですが、「ピーポー!」と言った瞬間に我が子もケラケラ笑っていました。

Dear Zoo(ディア・ズー/どうぶつえんのおじさんへ

出版年
1982年

作者
Rod Campbell(ロッド・キャンベル)

作者について
ロッド・キャンベルはスコットランドの作家。Dear Zooは世界中で数百万部を売り上げ、イギリスの保育園でも親しまれている定番の絵本です。

おすすめポイント
子どもが理想のペットを求めて動物園に手紙を書くと、ペットには不向きな動物が次々に届きます。何度読んでも楽しいストーリーです。送られてくる動物が檻や箱に入っていて、めくれる仕掛けになっているので、赤ちゃんも仕掛けをめくって楽しめます。ストーリーが長すぎないので、赤ちゃんも飽きずに絵本を楽しめます。

Ouchi Eigo Lab

0歳児に一冊だけ英語の絵本を買うなら、個人的にはDear Zooが一番おすすめです。

Elmer(エルマー)ボードブック版 —

出版年
1989年

作者
David McKee(デイビッド・マッキー)

作者について
デイビッド・マッキーは、ブックトラスト生涯功労賞(BookTrust Lifetime Achievement Award)受賞者で、パッチワークのゾウ、エルマーを生み出しました。カラフルなイラストと優しいユーモアで、世界中で愛されています。

おすすめポイント
エルマーは普通のゾウのように灰色ではありません。パッチワーク模様で明るく、個性たっぷりです。この本は、違いを受け入れること、優しさ、友情を、幼い子どもにも分かりやすく描いています。笑いながら読めるエルマーシリーズですが、共感や多様性、自分らしくいることの大切さをなどを教えてくれる作品が多いです。

Cat’s Cookbook (直訳:ネコの料理本) — Acorn Woodシリーズ

出版年
2021年

作者
Julia Donaldson & Axel Scheffler(ジュリア・ドナルドソン&アクセル・シェフラー)

作者について
ジュリア・ドナルドソンは元イギリス子ども文学大使(Children’s Laureate)、アクセル・シェフラーはブリティッシュブックアワード(British Book Award)など数々の賞の受賞者で、『グラファロ』などの名作を手掛けています。巧みな韻と遊び心あふれるイラストで、物語を生き生きと描きます。

おすすめポイント
グラファロで有名なジュリアですが、グラファロは少しストーリーが長めです。小さなお子様にはストーリーが長すぎず、フラップをめくる仕掛けで楽しめるAcorn Woodシリーズがおすすめです。少し長めの絵本への導入としてもおすすめです。

3~5歳:幼児向け絵本

リズム、ユーモア、想像力あふれる物語で、読み聞かせや語彙の習得に最適。子どもと一緒に楽しめるインタラクティブな絵本です。

The Tiger Who Came to Tea (お茶の時間にきたとら)

出版年
1968年

作者
Judith Kerr(ジュディス・カー)

作者について
ジュディス・カーは大英帝国勲章(Officer of the Order of the British Empire)を受賞。ナチス・ドイツから逃れた自身の幼少期の経験に触発され、温かく想像力あふれる絵本を創作しました。彼女の作品は時代を超えて愛されるクラシックとなっています。

おすすめポイント
お腹をすかせたトラが突然、女の子の家にやってきて、食べ物を全部食べてしまいます。ユーモアと魅力あふれるストーリーで、読み聞かせにぴったりです。イギリスでは誰もが知るクラシック絵本。

We’re Going on a Bear Hunt(きょうはみんなでクマがりだ!)

出版年
1989年

作者
Michael Rosen & Helen Oxenbury(マイケル・ローゼン&ヘレン・オクセンベリー)

作者について
マイケル・ローゼンはイギリスの著名な詩人、ヘレン・オクセンベリーはケイト・グリーナウェイ賞を二度受賞しています。

おすすめポイント
家族と一緒にくま狩りに出かけるストーリーです。シリアスなお話ではなく、リズミカルで声に出して楽しめるお話です。イギリスでは誰もが知る絵本です。

Ouchi Eigo Lab

我が家のお気に入りの一冊なので、また詳しくご紹介します。

The Gruffalo(グラファロ)

出版年
1999年

作者
Julia Donaldson & Axel Scheffler(ジュリア・ドナルドソン&アクセル・シェフラー)

作者について
ジュリア・ドナルドソンとアクセル・シェフラーは、世界で1億冊以上を売り上げたイギリスで最も成功している絵本作家です。スマーティーズ賞やブルーピーターブック賞などを受賞しています。

おすすめポイント
小さなネズミが森の恐ろしい怪物を知恵でだます物語。ユーモアとスリルがあり、繰り返しのフレーズで読みやすいです。子どもたちはセリフを一緒に言ったり、次の展開を予想して楽しめます。ストーリーだけでなく、英語で読むと韻を踏むリズムが魅力の絵本です。こちらもイギリスの子どもなら誰でも知っている名作。

Ouchi Eigo Lab

ジュリア・ドナルドソンの絵本は他にもおすすめがたくさんあるので、またご紹介します。

How to Catch a Star(みつけたよ、ぼくだけのほし)

出版年
2004年

作者
Oliver Jeffers(オリバー・ジェファーズ)

作者について
北アイルランド出身のオリバー・ジェファーズは、ネスレ・スマーティーズ賞(Nestlé Children’s Book Prize Gold Award)やブルーピーターブック賞(the Blue Peter Book of the Year Award)など、複数の賞を受賞。穏やかなユーモアと美しいイラストの絵本が魅力です。

おすすめポイント
少年が星を捕まえる夢のような冒険に出かけます。優しく想像力豊かなストーリーです。読んだ後もしばらく楽しい空想に浸れる絵本です。

Ouchi Eigo Lab

我が子は読んだ後に「ぼくもいつか自分のstarを見つけたいな」と言っていて、私も幼い頃流れ星を拾う夢をよく見ていたことを思い出しました。

Elmer and the Rainbow (エルマーとにじ)

出版年
2007年

作者
David McKee(デイビッド・マッキー)

作者について
デイビッド・マッキーは、ブックトラスト生涯功労賞(BookTrust Lifetime Achievement Award)受賞者で、パッチワークのゾウ、エルマーを生み出しました。カラフルなイラストと優しいユーモアで、世界中で愛されています。

おすすめポイント
虹の色がなくなってしまったことを知ったエルマーは、自分の色を虹に分けてあげようと虹のふもとを探しに出かけます。美しいイラストと心温まるストーリーで、分け合うことや与えることの大切さを描いた絵本です。

Some things you can give and give and not lose any. Things like happiness or love or my colours.


A Bit Lost(ちょっとだけまいご)

出版年
2010年

作者
Chris Haughton(クリス・ホートン)

作者について
クリス・ホートンは大胆でグラフィカルな表現のイラストで知られるアイルランドの作家。オランダ絵本大賞(Dutch Picture Book of the Year)やアイルランド児童図書大賞(CBI Book of the Year)など複数の国際賞を受賞しています。

おすすめポイント
巣から落ちて、ドスンと地面にぶつかってしまった。ママはどこ?新しい友達リスの助けを借りて、小さなフクロウがママを探しに出かける物語。大胆で鮮やかなイラストが魅力。簡単な文章とユーモアで小さなお子様も楽しめます。世界中で21の言語に翻訳され、9か国で賞を13個を受賞した絵本です。

Giraffes Can’t Dance(きりんはダンスをおどれない)

出版年
1999年

作者
Giles Andreae & Guy Parker-Rees(ジャイルズ・アンドレア&ガイ・パーカー=リース)

作者について
ジャイルズ・アンドレアは受賞歴のある詩人・児童作家で、ガイ・パーカー=リースのイラストは明るく表現豊かです。二人で個性と自信を大切にする現代の名作を生み出しました。

おすすめポイント
キリンのジェラルドはうまく踊れずに悩みますが、自分のリズムを見つけます。多様性や自信、喜びを学べる心温まる物語です。

6~8歳:年長〜小学校低学年向け絵本

自分で読み始めたお子様には、先ほどご紹介した 3〜5 歳向けの絵本(The GruffaloWe’re Going on a Bear Hunt など)を、6〜8 歳頃に「自分で読む本」として楽しむのもおすすめです。韻を踏んだ文章やリズムのあるフレーズ、繰り返しの表現が多く、英語でも読みやすいので、楽しみながら読書の自信を育ててくれます。

Oi Frog!(直訳:おい、カエル!)

出版年
2014年

作者
Kes & Claire Gray(ケス&クレア・グレイ)

作者について
ケス・グレイは、ユーモアあふれる遊び心のある物語で知られるイギリスの児童作家です。クレア・グレイのイラストが文章に楽しさと表現力を加えています。

おすすめポイント
猫(cat)はマット(mat)に座り、ウサギ(hares)は椅子(chairs)に座り、モグラ(gophers)はソファ(sofas)に座る、、、爆笑しながらRhyming(韻を踏むこと)を学べる絵本です。

Ouchi Eigo Lab

公式の対象年齢は3〜5歳ですが、少し長めなので6〜8歳向けとしてご紹介しています。

The Blue Whale(シロナガスクジラ)

出版年
2015年

作者
Jenni Desmond(ジェニ・デスモンド)

作者について
ジェニ・デスモンドはアイルランド出身の作家・イラストレーターで、作品は自然や動物をテーマにすることが多いです。精緻で生き生きとしたイラストと、子どもに読みやすい文章で高く評価されています。

おすすめポイント
イラストが美しいノンフィクションの絵本です。トラックや車、牛乳瓶など、子どもにとって身近な物の比較を通じて、シロナガスクジラの体の大きさや生態を理解できるよう絵本です。シロナガスクジラの専門家の監修を経た正確な内容。堅苦しくなく、子どもが興味を持てるような魅力的な文章で、自然に興味を惹かれます。

The Enormous Crocodile (どでかいワニの話/大きな大きなワニのはなし)

出版年
1978年

作者
Roald Dahl & Quentin Blake(ロアルド・ダール&クエンティン・ブレイク)

作者について
ロアルド・ダールは、少しダークでユーモラスな想像力あふれる物語で世界中の子どもたちに愛される作家です。クエンティン・ブレイクの表現豊かなイラストは、ダールの作品に欠かせません。

おすすめポイント
ロアルド・ダールの作品はチャプターブックが多いですが、こちらは絵本です。子どもたちを食べようとする欲張りなワニの、面白くてスリル満点な物語です。

最後に

イギリスの絵本は、物語の楽しさだけでなく、リズムや繰り返しの表現が豊富で、英語を学び始めた子どもにもぴったりです。年齢別に選べば、0歳から小学校低学年まで、無理なく英語の世界に親しむことができます。

親子で一緒にページをめくり、声に出して読み、指をさしながら楽しむ時間は、言葉だけでなく親子の絆も深めてくれます。ぜひ今回ご紹介した絵本を読んで、イギリスの子どもたちが楽しんでいる絵本の世界を体験してみてください。お気に入りの一冊が見つかると嬉しいです。

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この記事を書いた人

二人の子どもを育てる親が運営するブログです。

上の子はごく短い期間ですが海外で暮らし、その間に英語に触れる機会がありました。海外での経験をヒントに、家庭でも自然に英語に楽しめる方法を取り入れています。下の子は国産バイリンガルを目指して、家庭で少しずつ英語育児を楽しんでいます。

英語の絵本やチャクターブック、図鑑などは合わせて250冊以上。動画やアプリも、実際に試して良かったものを中心に、親目線でわかりやすく紹介していきます。

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